月に1度やってくる生理。憂鬱に感じるだけでなく、痛みに悩まされている人も多いと言われます。
「痛み」といっても種類も重さも人それぞれ。また、デリケートなことだけに、なかなか人に相談できず我慢するしかないと思ってしまうことも。
アロマ(精油)には、リラックス効果などの癒しを与えてくれるほかに、痛みを抑えてくれる作用や、ホルモンバランスに働きかけてくれる作用を持つものもあります。
つらい生理痛。精油を使ってケアしてみませんか?
ここでは、生理痛に役立つ5つの精油とそれぞれの使い方をご紹介します。
1、生理痛の原因
生理とは、卵胞ホルモンの分泌によって厚くなった子宮内膜が、妊娠せずに不要となったときに、黄体ホルモンの減少によってはがれ落ち、血液とともに排出されることです。
では、なぜ痛みを感じるのでしょうか?その原因をみていきましょう。
(1)プロスタグランジンの分泌によるもの
子宮内膜が排出されるとき、プロスタグランジンという子宮の収縮を促す物質が分泌されます。排出をスムーズにしてくれる働きもあるのですが、分泌量が多いと、過剰に子宮を収縮させてしまうため、腹痛や下腹部痛を起こしてしまいます。また、プロスタグランジンには、痛みを感じさせる働きもあるため、腰痛や頭痛などを感じることも多くなります。
(2)子宮の未成熟によるもの
思春期から20代にかけてはまだ子宮が成熟しておらず、子宮口や子宮頚管が狭く硬いため、血液がスムーズに排出されにくい状態です。そのため、収縮が強くなったり、血液に混ざるかたまりの通過に内部がg刺激されたりして、痛みが生じます。
子宮の成熟にともなって緩和されることが多く、また出産によって子宮口が広がることによって痛みが和らぐこともあると言われています。
(3)ストレスによるもの
ストレスにも色々あります。2つご紹介しましょう。
①身体的ストレス
外気温や冷房などで身体が冷えることによって、痛みを感じやすくなります。また、立ちっぱなし、座りっぱなしなど、ずっと同じ姿勢でいることで身体に負担がかかることも大きな原因となります。
②精神的ストレス
生活環境の変化、職場や人間関係でのストレスが、痛みに影響を及ぼすこともあります。
また、生理が始まった頃に強い痛みを感じたことがある場合、生理が来るたびに「生理=痛いもの」という感覚が蘇り、痛みを感じてしまうということもあります。
(4)病気によるもの
日常生活に支障をきたす程の痛みや、経血の量が多い場合、病気が原因となっていることもあります。子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などが疑われます。
起き上がれないほどの痛みが続くときや経血量が多い場合、また、セルフケアをしても症状が改善されない場合は、一度婦人科を受診してみましょう。
2、生理痛のときに使いたい精油と使い方
リラックス効果のあるもの、痛みを和らげてくれる作用や、ホルモンバランスに働きかけてくれる作用のある精油をいくつか紹介します。
(1)おすすめの精油
生理時にアロマを使うときは、できるだけリラックスできることが大切。自分が心地よいと感じる精油を選びましょう。
①ラベンダー
心身をリラックスさせるとともに、痛みを和らげる作用があります。
生理痛に限らず、広い用途で使うことのできる精油なので、1本持っていると役立ちます。他の精油との相性も良いので、ブレンドして使用するのもおすすめです。
②ゼラニウム
バラの香りと同じ成分を持ち、ほのかに甘い香りがストレスを和らげ、気持ちのバランスを整えてくれます。ホルモンの分泌を調整する働きがあるので、生理不順や更年期障害による症状にもおすすめです。
③カモミール・ローマン(ローマン・カモミール)
リンゴのような甘くフルーティーな香りで、リラックス効果の高い精油です。「母のような優しさを持つ香り」と表現されることもあり、緊張を和らげ心を落ち着かせてくれる働きがあります。また、痛みを和らげる作用もあるので、生理痛だけでなく、月経前の頭痛などにもおすすめです。高ぶった神経やイライラなども鎮めてくれるので、安眠にも有効です。
④ローズ
華やかで上品な香りが、緊張やストレスでこわばった心を解きほぐしてくれます。子宮強壮作用や、ホルモンバランスを整えてくれる働きがあります。冷えやむくみを解消する働きもあるので、アロマバスに使用するのもおすすめ。豊かな香りに包まれて、高いリラックス効果も得られます。
⑤クラリセージ
甘く温かみが感じられる香りで、高いリラックス効果があり幸福感をもたらしてくれます。
女性ホルモンと似た「スクラレオール」という成分が含まれ、ホルモンの調整や月経周期の整えなどに役立ちます。月経前症候群(PMS)や更年期障害の症状にもおすすめです。
※生理中は、少量から使用し、経血が多い場合は使用を控えてください。
(2)おすすめの使い方と注意点
痛みが強いときは、できるだけゆっくりと過ごしたいもの。簡単にできる使い方をご紹介します。
①芳香浴・吸入
アロマポットやディフューザーに精油を落として、お部屋に香りを漂わせる方法です。
アロマポットなどがない場合は、ティッシュやハンカチ、マグカップに入れたお湯に、精油を1~3滴落として香りを楽しむこともできます。
身体の冷えが、痛みを引き起こすこともあります。血流を良くするには、ストレッチが役立ちます。就寝前、香りに包まれながらストレッチ。血流改善とリラックス効果におすすめです。
②アロマバス
バスタブに3~5滴の精油をたらし、身体を温めます。
生理のときは湯船につかってはいけないと思っている人も多いと思いますが、水圧で経血が出にくくなっているため大丈夫。ただし、お湯から出た瞬間に経血が出てくる場合もあるので、多い日は足浴などがおすすめです。
・足浴……洗面器やバケツにお湯をはり1~3滴の精油を落とし、足をつける方法。全身が温まります。
③温湿布
洗面器にお湯をはり、精油を1~3滴落とします。そのお湯にタオルを浸して軽く絞り、痛みのある部分に当て温めます。
※タオルが冷えてきたら、すぐに取り換えましょう。
④トリートメント
植物油と精油を混ぜて、身体をマッサージする方法です。生理中は、肌が敏感になっているため、希釈濃度は1%以下がおすすめです。腹部や腰部など、痛みを感じる場所を優しくマッサージしましょう。
(注意点)
・生理中は、普段より肌が敏感になっています。アロマバスやトリートメント中に刺激を感じた場合はすぐに中止し、よく洗い流しましょう。
・精油は、100%天然の高品質のものを選びましょう。
・精油には植物の成分が高濃度に含まれているため、そのまま使用すると皮膚や粘膜を刺激してしまいます。直接肌につけたり、高濃度で使用したりしないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?毎月訪れる生理。できるだけ心地よく過ごしたいものです。
ホルモンバランスに働きかける精油は、生理以外の日にも使うことで生理痛を和らげることへもつながります。
痛みは身体からのメッセージ。好きな香りを嗅いでリラックスすることで、精神的なストレス解消になり、痛みが和らぐ場合もあります。
今回紹介した精油にこだわらず、自分が好きな香りから取り入れてみるのもおすすめです。
セルフケアをしても改善されない場合は、一度婦人科を受診してみたり、メタトロン波動測定で身体のどこがバランスを崩しているのかを確認されることもおすすめします。
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