チャクラという言葉を聞かれたことはあるでしょうか?
チャクラは身体に存在するエネルギーの出入り口のことを言います。
体に存在するエネルギーの出入り口ですから、直接見たり触ったりすることはできません。
実は、「チャクラが乱れる」あるいは「チャクラが整う」と心や体に大きな影響を及ぼします。
今回の記事では、チャクラの定義や特徴を詳しく紹介し、チャクラを開く(活性化する)方法を解説していきます。
チャクラとはどんなもの?
日本ではまだあまり知られていない「チャクラ」という概念は、インドに古代から伝わる伝統医学「アーユルヴェーダ」では非常に重要な存在として位置づけられています。
ここでは、チャクラの定義や歴史、7つのチャクラの種類の特徴と役割を詳しく紹介していきます。
(1)チャクラの定義
チャクラとはサンスクリット語で「車輪」「渦」を意味する言葉で、体に流れるエネルギーの通り道に設けられた出入り口のこと。大きく分けて7つのチャクラが存在しています。
外からエネルギーを取り入れながら、体内で利用可能な状態に変換している部分とも考えられています。
東洋医学でいうところの「ツボ」をイメージするとわかりやすいかもしれません。
湧き上がる感情や思いと体を繋げるツボでもあり、心がいきいきとしているとチャクラは光を放つとされています。
反対に、チャクラ間のバランスが乱れると身体機能は鈍くなっていくと考えられています。
(2)チャクラの歴史
チャクラの歴史は古く、インド密教やヒンドゥー教の経典にも書かれていることから、古代の人々はすでに「気」を重視していたことがわかります。
経典によってチャクラの数や意味が異なりますが、身体エネルギーを巡らせてバランスを整えるという点や、心身を統一する点については共通しています。
(3)チャクラの特徴
チャクラはエネルギーを取り入れて変換し、体の中に流していく「関所」のようなもの。
目には見えないかたちで回転しながら、日々大きさや開き具合を変化させているとされています。
回転速度によってチャクラには固有の色がついており、臀部の第1チャクラから赤→オレンジ→黄色→緑(またはピンク)→青→濃紺→紫として表されます。
チャクラの大きさ・開き具合は常に変化していますが、極端にサイズが大きい(小さい)または開きすぎていると心身に不調が出やすくなる可能性が。
自分自身を外の強いエネルギーから守り、体内バランスを正常化するためには生活習慣や運動を見直し、気の流れにも配慮しなければなりません。
人間の体には臓器や筋肉、神経系などがそれぞれの役割を果たしながら機能しています。
しかし、それぞれが独自に活動しているわけではなく、お互いの役割を助けながら機能しています。
たとえば第3チャクラは消化吸収に関わる胃や肝臓付近にありますが、第3チャクラが乱れると消化吸収に関わるトラブルが発声しやすくなると考えられています。
(4)7種類のチャクラの意味と役割
チャクラは臀部から頭頂部までの直線状に配置されていて、恥骨の位置にあるものが「第1チャクラ」となります。
へその下にあるものが第2チャクラ、胃のあたりに第3チャクラ、心臓の位置には第4チャクラがあり、ちょうど臓器の上を通るものがこの3箇所です。
第5チャクラは喉のあたりにあり、第6チャクラは眉間部分に。そして第7チャクラは頭頂部から天に向かって広がっています。
簡易的にまとめると、7つのチャクラは以下のような意味と役割を持ちます。
第1チャクラ:腎臓・副腎・小腸に関わり生命エネルギーを司る
第2チャクラ:生殖器・泌尿器・リンパに関わり自分自身の性質や創造性を司る
第3チャクラ:胃・肝臓・すい臓・消化器に関わり活力や意思を司る
第4チャクラ:心臓・肺・血液に関わり心や感情を司る(1~3、5~7のチャクラを結ぶ)
第5チャクラ:甲状腺・気管支・食道に関わりコミュニケーションや自己表現を司る
第6チャクラ:視床下部・小脳・脳下垂体に関わり理解力や知性、直感力を司る
第7チャクラ:松果体・筋肉・リンパ・神経系に関わり自由意志や目的意識を司る
チャクラの乱れが引き起こすものとは
チャクラは心身の調和をとるために欠かせない存在ですが、それぞれが乱れるとどのようなことが起こるのでしょうか。
(1)第1チャクラ:心身のバランスの乱れ
第1チャクラは生命力を司る、もっとも基本的な部分。ここが乱れると、生命エネルギーの衰えに繋がります。
(2)第2チャクラ:性エネルギーや感覚の乱れ
第2チャクラは生殖器や男性性、女性性を司る部分。ここが乱れると、性エネルギーや感覚的な部分が鈍くなってしまいます。
(3)第3チャクラ:自信や意思の乱れ
第3チャクラは消化吸収に欠かせない部分に位置しており、活力を司っています。ここが乱れると、活力や意思が低下しやすくなります。
(4)第4チャクラ:心身のバランスの乱れ
第4チャクラは心臓や肺など重要な臓器を司っており、ここが乱れると上半身と下半身のチャクラの結びつきが弱くなるため、心身に不調をきたしやすくなります。
(5)第5チャクラ:自己表現の乱れ
第5チャクラは外部から食べ物や空気を取り込む部分を司っています。ここが乱れるとエネルギーを取り込んで声や言葉にして発信する力が弱まり、自信の喪失につながりやすくなります。
(6)第6チャクラ:直感力の乱れ
第6チャクラは視床下部・小脳・脳下垂体に関わり理解力や知性、直感力を司る部分。ここが乱れると直感力が鈍るため節制しにくくなったり、意固地になりやすくなったりします。
(7)第7チャクラ:霊性の衰えや乱れ
第7チャクラは松果体・筋肉・リンパ・神経系に関わり自由意志や目的意識を司る部分。ここが乱れると、神秘的な力(霊性)が働きにくくなるため極端な思考や想像力の欠如をきたすことがあります。
チャクラが整うことで期待できること
ここからは、チャクラが整うことでどのようなメリットが期待できるのかをみていきましょう。
(1)第1チャクラ:心身が安定する
第1チャクラが整うと、生きるために必要な生命エネルギーが充足し、心身が安定します。
生命エネルギーは肉体的な活力や本能を呼び起こすため、「体を動かそう!」という強い意思と気力、体力がひとつになり安定的に動けるようになります。
スポーツや仕事で体を動かす際には、第1チャクラのバランスが整っているかどうかが重要な要素になるでしょう。
また、現実的な生き方やリーダーシップも第1チャクラが司っています。重要な決断をしなければならないときや、勇気が必要なときにも第1チャクラが状態を左右します。
(2)第2チャクラ:想像力が高まる
第2チャクラが整うと、自分自身の欲求や性を自覚しながら、本来の自分というものを見出すことができます。
感覚的なものが高まっていくので、誰かを愛すると同時に、自分のことも大切にできるようになり、想像的かつ広い心で能力を発揮することが可能に。
広い心で何事も受け入れる精神が身につくので、人との協力ができるようになったり自分自身の魅力を発揮できたりと、つらいときにも一人で抱え込むことなく外部とのつながりが保てるようになるでしょう。
(3)第3チャクラ:自信がつき意思が定まる
第3チャクラが整うと、栄養を取り込んでエネルギーにする機能が正常化するため、自信がついて活発になり、意思が定まります。
外からエネルギーを取り込んで生きるための原動力にする第3チャクラは、自分という存在を第2チャクラで認識したあとにやってくるプロセス。
この部分が整えば、上半身と下半身を結び全身のバランスをとる第4チャクラのバランスが整いやすくなっていきます。
(4)第4チャクラ:他者との関わりがスムーズになる
第4チャクラが整うと、循環や免疫系統の状態が整ってきてスムーズに活動ができるようになるでしょう。
活動とは、体を動かすことだけではなく精神活動や他者へ思いやりを与える行為も含まれています。
第3チャクラで自信がついて意思が定まると、それを受けて他者とのバランスもとれるようになっていきます。
体の上と下を結ぶ重要なポイントでもあることから、頭で考えたことを肉体で表現したり、肉体が表現すべきことを頭で考えるようにして調和がとりやすくなるのです。
(5)第5チャクラ:自己表現が円滑になる
第5チャクラが整うと、外から酸素や食べ物を取り込んでエネルギーにし、声や音にして発する力が生まれます。
喉や首は発声に直結する部分ですから、自己表現や他者とのコミュニケーションも司っています。
ここを整えると、感情表現がうまくいったり、頭で感じたものが声にできるようになり、そこからさらに高度な第6チャクラへとつながっていきます。
自分の可能性を信じて表現する段階でもあるため、重要な発表やプレゼンテーションの際には第1~第4までのチャクラを整え、第5チャクラと上手にリンクさせていきましょう。
(6)第6チャクラ:直感力や思考力が冴える
第6チャクラが整うと、精神力や知性が研ぎ澄まされ、直感力も働かせられるようになります。
第1から第5までは肉体→精神のスムーズな連携を促すプロセスでしたが、第6チャクラはそれらを土台として脳を機能させる段階。
生命エネルギーを得て肉体を動かせる状態にし、さらに自分を信じて他者との関わりを持てるようになると、第6チャクラと連携がとれて冷静な状況判断ができるようになります。
たとえば冷静な意見を他者に言うときには、自分の本能や本質は抑えなければなりません。
第6チャクラは他者との関わりについて、絶妙なバランス感覚を司ってくれる部分でもあるのです。
(7)第7チャクラ:インスピレーションの向上
第7チャクラが整うと、情緒面が豊かになり第1チャクラからの連携を再確認しながら、全身に安心感が巡ります。
第7チャクラは頭頂部に存在し、脳・筋肉・リンパ・神経系に関わっています。
バランスが整っているほど冷静さを失わずに自分らしさが表現できるようになり、複雑で高度な言動や行動も可能に。
神秘性や悟りを司る部分でもあるので、自分にしかできないオリジナリティを発揮する際にも第7チャクラのバランスが重要な要素になるでしょう。
チャクラを開く方法
チャクラのイメージは円形で、7箇所の部位の上で回転しながらエネルギーを取り入れ、体内に送り込んでいます。
ここでは、チャクラを活性化してベストな状態に開くための方法を紹介していきます。
(1)チャクラは自分で活性化できる
チャクラは、誰もが自分自身で活性化し、開くことが可能です。インドの修行者やアーユルヴェーダを極めた人だけが開けるというわけではありません。
また、チャクラを開くというと物理的な開閉を思い浮かべますが、開くというのはあくまでもイメージなので「活性化する」と考えてください。
チャクラを開く方法はいくつかありますが、ポイントは「リラックス」「瞑想」の2点。
体が緊張していては気が滞ってしまいますし、不安や焦りも現れてきてしまいますので、体を横たえたり楽な姿勢で座ったりして、リラックスしましょう。
この状態から、7つのチャクラのなかで特に開きたい部分を意識し、外からエネルギーを取り込むように意識していってください。
(2)瞑想やヨガで活性化する
瞑想やヨガはどちらも激しい運動を避け、静止しながら心身を統一させ、体の中に流れるチャクラと気の流れを整えます。
瞑想といっても、修行僧のように深い祈りに入る必要はありません。目を閉じて、心地良い空気感をイメージしてください。
自分で行う場合はリラックスの状態からチャクラを活性化したい場所を意識し、そこにエネルギーが入って体に巡るようにします。
瞑想・ヨガは知識のない状態で行ってもうまく集中ができない可能性があるため、手順がわからない方は講座やスクールに参加することをおすすめします。
(3)メタトロンセラピーで調整する
体の中に流れる気は「波動」とも呼ばれます。この波動は自分でコントロールすることもできますが、数値で可視化できるようにしたものが波動測定器です。
1980年代に開発された波動測定器「メタトロン」は、測定をしたあとに波動を流してバランスを整える「波動セラピー」が可能。
メタトロンセラピーとも呼ばれるこの施術は、波動を測定してから受けることをおすすめします。
体の中に流れる波動のバランスを整えると、外と内の気の流れを司るチャクラもベストな状態にできると考えられます。
(4)パワーストーンで気を整える
チャクラに対して安定した調整効果が期待できるパワーストーン。理想としては、7つのチャクラそれぞれに対応したストーンを身につけることです。
石は気持ちを落ち着ける効果があるので、直接身につけられなくても机の上に置いて眺めたり、定期的に石を取り出して見つめたりするだけでも気を整える助けになってくれるでしょう。
7つのチャクラに対応するパワーストーンは、それぞれのチャクラの色に合うものを選びましょう。
第1チャクラ:レッドタイガーアイ・ガーネット・ルビー
第2チャクラ:サンストーン・マラカイト・カーネリアン
第3チャクラ:ルチルクォーツ・タイガーアイ・トパーズ
第4チャクラ:プレナイト・エメラルド・ペリドット
第5チャクラ:ブルーレースアゲート・ソーダライト・アクアマリン
第6チャクラ:ラピスラズリ・ブルートパーズ・ブルーフローライト
第7チャクラ:アメジスト・水晶
(5)香りや音で五感に働きかける
アロマテラピーのように良い香りをかいでリラックスし、想像を働かせることはチャクラを理想的な状態にキープする方法となります。
香りが苦手な方は心地良い音や音楽を聴くだけでも、心身に心地よいエネルギーが巡るのを実感できると思います。
その心地良い体感を記憶し、定期的に働きかけるようにすると良いでしょう。
チャクラの役割を知って活性化しよう
ここで紹介した7種類のチャクラはいずれも私たちの活動に欠かせないエネルギーであり、第1チャクラから第7チャクラまでが密接にリンクしています。
自然のエネルギーは膨大かつ強力であり、なかには負のエネルギーも存在します。
それらの強い力に負けてしまわないために、チャクラの状態と体内の波動のバランスを整えていきましょう。
普段からチャクラを意識し、心と体のリズムが崩れないように工夫していけば、体力が充実して活力がみなぎり、やる気や他者とのスムーズな関わりにもつながっていくでしょう。