「波動」とは、すべての物質に起こりうるとされている自然な現象で、水・大地・鉱物などすべてが波の動きをもつことを意味します。
スピリチュアル用語として見聞きした方も多いかもしれませんが、波動はそれ自体が特別なものではなく、英語の「wave」日本語の「ウェーブ」と同じものを指しています。
私たちの体は命あるかぎり、自ら生命維持活動のために動き続けています。
心臓の鼓動、血液の循環、細胞の活性化など、目に見えないところで振動し、波動を生み出していると考えられています。
ここでは、普段の生活で波動を意識することで、私たちの心と体にどのような変化が生まれるのかを詳しく紹介。「波動」を知ることで運気を上げていく方法についても解説します。
波動の仕組みと状態について
波動とはすべての物質に存在する現象であり、波型に動くエネルギーの振動のことを指します。
ここでは、そんな波動の仕組みを紹介しながら、波動が高い状態と低い状態についてそれぞれ詳しくみていきます。
波動を理解する
波動は、水や石などすべての物質が受ける振動のこと。コップの水が揺れたり、生い茂った草が風で順番に揺られたりと、至るところで波動を目にすることができます。
電子機器など、発音体が振動して空気中にその揺れが伝わると「音」になり、音の連続が「音楽」になるように、振動は身近な癒やし効果も与えてくれます。
スピリチュアルやオカルトの分野では「波動には力がある」と説明されることがありますが、波動そのものがすばらしい力を持っているというわけではなく、私たちは日常生活の中で波動をさまざまなエネルギーとして活かしているのです。
人体の波動
人間も含め、すべての生き物はそれぞれが生きて活動を行っています。命あるかぎり体のすべてが生きて動いており、そこには動きが生まれています。
生命は微小な細胞の集まりであり、細胞をさらに細かく見ていくと以下の図のようになります。原子核を中心に、その周辺を電子が回っているのがわかりますね。
原子自体が目に見えないごく僅かなものですから、それらがたくさん集まって人間を構成していると言われてもあまり実感は湧かないかもしれません。
この原子をさらに分解すると中性子・陽子・電子となり、最終的には最小単位である「クォーク」と「電子」に分けられます。
クォークと電子はそれ以上分解のできないもので、素粒子とも呼ばれています。この微小な存在を議論し、研究しているものが「量子力学」と呼ばれています。
量子力学では、人間の細胞(いわゆる素粒子の集まり)はそれぞれが固有に活動しているため、振動を起こしていると考えています。
つまりすべての人体には「波動」が存在していると考えることができるのです。
波動が生み出すエネルギー
波動とはごく普遍的な現象で、誰にでも存在するものということがわかりました。
肉体の中に、目には見えない振動があるというのも、微小な素粒子の活動が関わっているためです。
人間も地球も世界も、実際には素粒子が集まってできている存在ですから、あらゆるところで活動=波動が生み出されていると考えられます。
言い換えれば、波動は肉体から生まれるエネルギーそのものでもあるということですね。
運動をしている時はもちろん、生命活動をしているかぎり波動は常に生み出されており、そのエネルギー量を検知すれば肉体の活性度が測定できるのではないか?と考えられています。
波動が高い状態と低い状態
波動は、工場の機械のように常に一定に動いているわけではありません。いつも異なるパフォーマンスをしていて、効率が良いときもあれば悪いときもあります。
スピリチュアルの領域では「波動が高い」と表現される場合がありますが、これは「波動の状態が良い」「大いに活性化している」ことを意味します。
たとえば精神的に安定していてやる気や積極性があり、肉体もそれに応じて動けているれば、波動の状態は高いと判断できるでしょう。
ストレスなく快適に過ごせている日は波動が高く推移していますので、もっとも自分らしい理想的な状態と考えられます。
反対に、ストレスや肉体疲労、病気、その他の原因で心や体がダメージを受けると、波動は「低い」状態となります。
スピリチュアルの分野では「波動が悪い」とも表現されますが、簡単に言えばバランスが崩れたという意味であり、波動の乱れからトラブルや不調が連鎖する可能性もあります。
- 気持ちが落ち込んでいるときに無理をして仕事をするが、かえってミスが目立ってしまう。
- 疲れを押して運動を続けたが、理想的な成果が得られなかった。
- 心がネガティブになっていて人と話していたら、不快な思いをさせてしまった。
上記はいずれも、波動が低いために連鎖的に周囲を巻き込んでいる状態です。
波動には同じもの同士引き合う性質があるため、触れた物が壊れたり、接していた人との関係が悪くなるなどの反応が起きやすくなるとも言われています。
後から説明するとおり、波動は自分の意志で自由にコントロールすることができます。
良い波動を出すように心掛ければ、連鎖的に周囲を良い状態に巻き込んでいけるので、事態の好転や良い結末を期待できるようになりますよ。
高い波動と低い波動の違い
振動は波型によって視覚的に表されますが、どのパターンを形作っているかによって高い波動と低い波動が判断できます。
上記の図を参考にすると、高波動は振動数が多く、波の形が細かくなっています。振動数を見れば、物体を構成している素粒子がどの程度激しく動いているかがわかります。
人間の活動に置き換えると、波動が高くなるにつれて肉体は活性化し意識やモチベーションも高くなっていくので、精神的な満足感を感じやすくなります。
それに対し、波動が低い状態というのは振動数が少なく、ゆったりとした波形になっています。物質に置き換えると、水が液体から固体へと「固まっていく」イメージですね。
肉体の活性度や意識・モチベーションも同じく、固い状態へと変化していくことがイメージできるのではないでしょうか。
波動を上げるためにできること
波動を上げるためには、普段から以下のポイントを意識していきましょう。
健康状態を意識する
自分の心と体の状態は第三者に評価してもらうものではなく、自分自身に問いかけていくことが大切です。
毎日を忙しく過ごしているとつい食事や睡眠が後回しになってしまうものですが、体のコンディションを整えて良い波動を出すためには、健康であるかを意識しなければなりません。
私たちは普段、脳の9割を無意識のままで過ごしています。全体の1割でしか行動していないので、健康状態や心の調子がどのようになっているのか、明確に意識を向けることができません。
しかしふと体を休めてみると、ネガティブな気持ちや体にかかっている負荷が取れて楽になります。
実はこれこそが波動を上げるために欠かせない行動なのです。健康を意識して、やるべきことを優先させるのですね。
反対に、体調不良を実感しているときには、何が妨げとなっているかを考えます。「よく眠れていない」のであればしっかりと寝るようにして、それ以外の行動は最小限に。
仕事で多大なストレスがかかっているならば、思い切って仕事を休むことも検討したほうが良いでしょう。
人との関わりについても見直し、仕方なく付き合っている人がいるならば少し距離をとる、相手に非はないけれど自分自身がネガティブな状態で明るく振る舞えないときは、無理をせずしっかりと休むようにします。
波動は、自分の意志の持ち方次第でいくらでも変化させることができます。いつも心と体を心地良い状態に保っておけば、そこに余計なストレスはありません。
コンディションが良いときほど波動エネルギーは高く、誰が見ても「元気だな」と思うものです。
まずは自分の心と体の声に意識を向けてみて、どんなささいなトラブルやシグナルも逃さないことが大切です。
80%以下を心掛ける
人は誰しも、自分の持てる最大限のパフォーマンスを意識して行動しています。
それが意識的であっても、無意識だったとしても、ついつい無理をし過ぎてしまい、後からぐったりと疲れてしまうことが多いものです。
人間関係や学業に忙しい学生時代から、徐々に責任を負っていく社会人になり、自分以外に守るべき対象が増える家庭生活に入ったとき、やはり周りからの期待に応えようとして100%の振る舞いをしようと頑張ってしまいます。
しかしこの行動は、悪く言えば「周囲に流されている」状態であり、自分自身をいたわっているとは言えない状況です。
毎日パフォーマンスを最大限に発揮しようとしても、体や心がついていかなければ思うようにいかず、ストレスから波動エネルギーが下がってしまいます。
このようなときは、80%以下に力を抜いて対応するようにしましょう。手を抜けるときには手を抜いて、自分を甘やかす瞬間を積極的に作るようにしてみてください。
癒しのツールを活用する
人によって、癒し効果が得られる方法は異なります。
波動を直接調整する方法には「ヒーリング」や「セラピー」が挙げられますが、そこで効果が実感できるかどうかはやはり人それぞれと言えるでしょう。
近年では、高い波動のエネルギーを体内に流してメンテナンスをする方法が研究されていますが、物理的な医療行為ではないため体の不具合がすぐに治るものではありません。
毎日決まった時間に起きることで快調な人もいれば、定期的に運動をして汗をかくことが気持ち良いと思う人もいます。
「ツール」といっても道具を使うとは限らず、ヒーリング効果があるものはすべて自分のツールになりうるので、いろいろな方法を試してみて、相性の良い方法を見つけていきましょう。
ヒーリングには、音楽療法や塗り絵などの文化的活動のほか、整体・鍼灸・ヨガ・マッサージ・サウナなども含まれます。
自分にとって心地良いと感じられるものは、すべてヒーリングになると言っても良いでしょう。
いずれも何かを行って癒やしを得る方法なので、ツールを使うという点で共通していますので、どんなものでも心地良いと感じられれば日常に取り入れていくのが正解です。
日常生活
波動のエネルギーを上げるためには、日常生活を軽視せず過ごすことが大切です。以下の4点を重点的に行いましょう。
- 食事
- 活動
- 入浴
- 睡眠(休息)
以下からは、それぞれの実践方法について具体的に紹介していきます。
食事
食事は、モチベーションを上げるために好きなものを食べる方法もありますが、できれば体に負担をかけないものを口にするようにしましょう。
たとえば、甘いものが好きな人ならお菓子やケーキを食べるのではなく、天然の甘味料を使ったヘルシーなスイーツを選ぶ(作る)など、体のことも考えて食事をするのが効果的。
肉体をいたわることで細胞が活性化し、波動が上がっていくので、落ち込んでいたり疲れているときほど体をいたわることが大事です。
活動
日常の活動も、肉体を健康に維持し波動のエネルギーを高めるうえで重要です。
少し長めに歩いてみる、運動を心掛ける、ヨガやエクササイズで新陳代謝を上げる…など、できるところから行うと良いでしょう。
人とコミュニケーションをとって楽しく過ごすのも活動のうちに入りますし、ペットと触れ合ったり散歩をしたりといった行動も効果的。
ただし、悪い姿勢で長時間過ごしたり、暗いところで画面に見入って目を酷使するのはかえって肉体に負担をかけてしまいます。
一日のリズムを崩さないように夜はしっかりと眠り、朝に気持ちよく目覚められるように意識してみてください。
入浴
食事や活動と同程度に意識したいものが入浴です。
入浴は発汗・血行促進により心身をリフレッシュさせ、老廃物を体外に排出させる行動ですから、1回の入浴で20分程度は湯船に浸かることをおすすめします。
自宅の湯船に浸かれないときは温泉や銭湯、スパなどでもOK。通っているジムの大浴場を利用するのもおすすめです。
心身のリフレッシュに入浴を活用すれば体の中の滞りをスムーズにしてくれますし、肩や腰のコリもほぐれます。ダイエット中の方はデトックス効果も期待できるでしょう。
ただし、入浴中は大量に発汗するため体の水分が一時的に少なくなります。途中・入浴後の水分補給は忘れずに。
睡眠(休息)
睡眠は食事の次に重要な行動であり、食事と同様に削るべきではありません。もっと大きな括りで言えば、休息をしっかりと摂ることが大事です。
疲れを感じたら緊張をほぐすために脱力する、目が疲れたときは閉じてみる、頭をフル回転させたらきっちりと休む時間を作るなど、多くの工夫によってリラックスをすることができます。
一日に5時間から7時間、長い人では8時間以上のまとまった睡眠時間を作り、体のオン・オフを切り替えることで波動のエネルギーが高まります。
メタトロン波動測定器を利用する
ロシアの科学者が開発したメタトロン波動測定器は、人間の体内を数百~2,000ヶ所に細分化し(機種によって計測できる部位の数が異なります)それぞれの波動(振動)の状態を測定する機器。
数ある波動測定器の中でも精度の高い機器として知られており、それぞれの計測部位の機能が低下しているのか、あるいは活性化しているのかを6段階~12段階で評価します。
古い機種は6段階のみのシンプルな構成ですが、最新機種は異常なし~機能低下・機能活性化をしているところまで12段階で表示するので、ひと目でどこが悪くなっているかがわかります。
最新機種は約2,600ヶ所×12段階のパターンで表示させるので、自分の体のわずかな変化も見逃す心配がありません。
波動測定器を使えば、調子の良いところはそのままに、悪いところを重点的に対処できるので、波動エネルギーが下がっている原因の特定に役立ちます。
波動を整えて快適に過ごす
波動は、自然界から生物一人ひとりに至るまで、すべてに与えられている現象です。
自分自身も命を終えるまで動き続けており、心ひとつとっても目には見えませんが、常に異なるコンディションで推移しています。
つまり波動は、自分自身の生きている状態そのもの。波動が低いからといって落ち込む必要はなく、上げよう!と思うだけでも上げることができます。
悪い波動とは、本来の状態から遠ざかりモチベーションやパフォーマンスが乱れた状態のこと。
大切なのは、良い波動を継続できるよう、常に意識して心身を休ませ、リラックスさせることです。
飲食に注意し、ヒーリング効果のあるツールを活用する。活動と休息のバランスをとり、無理をしないようにしましょう。
波動が高くなるにつれて、肉体と心のパフォーマンスはどんどん高まっていきます。
自分にぴったりの方法を実践して、できるところから波動を整えていきましょう。